2025年10月20日

ブラッドライン 第0章:血の抗争 ― トライバルチーフ前夜

歴史

🗓️ ストーリー年表(2020年)

2020年8月23日:サマースラム 2020

長期欠場を経てローマン・レインズが電撃復帰。ブレイ・ワイアットとブラウン・ストローマンの王座戦が終わった直後、リングに乱入し2人を蹴散らした。翌週にはローマンの隣に“ワイズマン”ポール・ヘイマンが登場。「支配者ローマン」の時代の到来を予感させる布陣が整った。

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2020年8月30日:ペイバック 2020

復帰からわずか1週間、ヘイマンを従えたローマンは途中参戦し、トリプルスレット戦でワイアットとストローマンを下してユニバーサル王座を奪取。かつてのヒーローではなく、冷酷な支配者としての第一歩を踏み出した。

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2020年9月27日:クラッシュ・オブ・チャンピオンズ 2020

ローマン vs ジェイ・ウーソ。「自分も一族の誇りを背負う資格がある」と主張するジェイに対し、ローマンは容赦ない攻撃を浴びせた。ヘイマンがリングサイドで不気味な存在感を放つ中、兄ジミーがタオルを投げ入れて試合終了。ローマンは「俺が部族の長だ」と高らかに宣言し、一族に承認を迫った。

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2020年10月25日:ヘル・イン・ア・セル 2020

“I Quit”戦での再戦。ジェイは最後まで「I Quit」とは言わなかったが、ローマンがジミーを捕らえ痛めつけたことで、弟を守るために屈服。ついにジェイは“Right Hand Man”としてローマンの支配下に入った。ヘイマンはその残酷な光景を黙して見守り、ローマンの“トライバルチーフ”としての完全覚醒を支えた。

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2020年11月22日:サバイバーシリーズ 2020

ローマンはブランド頂上決戦でWWE王者ドリュー・マッキンタイアと激突。試合中、忠誠を示すかのようにジェイが介入。ローマンは勝利を収め、その背後には冷静に采配を振るうヘイマンと、忠誠を誓うジェイの姿があった。支配者、右腕、賢者――この三者が揃い、ブラッドラインの原型が完成する。

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✨ ストーリー解説

第0章は、ローマン・レインズの“支配者としての再誕”と、ジェイ・ウーソの屈服を描いた壮大な家族抗争。

ローマンはヒーローとしての仮面を脱ぎ捨て、「俺が部族の長だ」と宣言。血縁に従属を迫る姿は、かつてのベビーフェイス像とは完全に別物だった。

ジェイは「双子の影から抜け出したい」という強烈な願望を胸に勇敢に挑んだが、残酷な現実が待ち受けていた。クラッシュ・オブ・チャンピオンズではジミーのタオル投入で敗北、そしてヘル・イン・ア・セルでは兄を守るために「I Quit」と叫ぶしかなかった。

こうしてジェイは誇りを捨て、家族を守るための“忠誠”を選ぶ。

決断は、やがてブラッドラインを象徴する忠誠の物語へとつながる。

さらに、この抗争を影で操っていたのがポール・ヘイマン。かつてレスナーのマネージャーだった彼は、今度はローマンの“ワイズマン”として新たな王を支えた。彼の冷静な采配は、ローマンの支配をより強固にし、ブラッドラインの輪郭を明確にした。

サバイバーシリーズでローマンがWWEの王者対決を制したとき、リングには“支配者ローマン”、“右腕のジェイ”、そして“賢者ヘイマン”が揃っていた。

それはまるで「ブラッドラインの肖像画」のような光景だった。


👥 キャラクター心理

ローマン・レインズ

「血による忠誠こそ絶対」。家族を犠牲にしながらも支配を貫く姿は、冷酷な王者の誕生そのものだった。

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ジェイ・ウーソ

双子の影を超えようとしたが、結局は従兄弟の支配の下に屈する。だがその選択は、“メインイベント・ジェイ”へ進化するための第一歩でもあった。

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ジミー・ウーソ

弟を止めようと介入するも、最後は受け入れるしかなかった。彼の存在がジェイの屈服を決定づけた。

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ポール・ヘイマン

ローマンの隣で全てを見守る“賢者”。レスナーから離れ、新たな王としてローマンを選んだ決断は、ブラッドラインを本物の王朝へ導いた。

ドリュー・マッキンタイア

「ブランドの顔」としてWWE王座を背負い、サバイバーシリーズでローマンと激突。誇り高き王者として真っ向勝負を挑んだが、ジェイの介入とローマンの冷酷な采配に阻まれた。孤高の王者であるマッキンタイアが敗れたことで、“個の王”より“血の王朝”が上回るという現実が浮き彫りになった。


🧩 トリビア & 豆知識

  • サマースラムとペイバックのわずか1週間間隔は、WWE史上でも異例。
  • サンダードームの導入により、観客不在でも新たな演出空間が作られた。
  • ヘイマンがレスナー以外に本格的に仕えたのは、ローマンが初めて。
  • サバイバーシリーズのラストシーンは「ブラッドラインの肖像画」と呼ばれる名場面となった。

🔍 補足解説

「長期欠場を経てローマン・レインズが電撃復帰。」とは?

ローマンは2020年3月から約5か月、パンデミックの影響で欠場していた。

白血病の既往歴もあり、免疫力のリスクを避けるためにリングを離れていたのだ。

しかし8月のサマースラムで突如として姿を現し、ワイアットとストローマンを襲撃。

予告なしの復帰は、ファンにとってまさに“電撃”の衝撃だった。

「ローマンはヒーローとしての仮面を脱ぎ捨て」とは?

それまでのローマンは正義の味方=ベビーフェイスとして描かれていた。

だが観客からは「押しつけがましい主人公」としてブーイングを浴びることも多かった。

復帰後のローマンはその役割を完全に捨て、冷酷な支配者=“トライバルチーフ”へと変貌。

血縁さえも攻撃の対象にし、恐怖と支配で王座を守るスタイルへと舵を切った。

「サバイバリーズのラストシーンは『ブラッドラインの肖像画』と呼ばれる名場面となった。」とは?

2020年のサバイバーシリーズでマッキンタイアを下した後、ローマンの隣には2人の存在があった。

涙ながらに忠誠を誓ったジェイ・ウーソ、そして冷静に采配を振るうポール・ヘイマン。

支配者・忠臣・賢者が一堂に会したその構図は、ファンから「ブラッドラインの肖像画」と呼ばれるようになった。

家族の抗争はこの瞬間、WWE全体を飲み込む“王朝の物語”へと昇華した。


📝 総括

第0章は、血の抗争から忠誠への転換を描いたプロローグ。

ローマンは支配者として覚醒し、ジェイは涙ながらに屈服。

その背後にはポール・ヘイマンの采配があり、三者が揃った瞬間、ブラッドラインという王朝の物語が動き出した。

ここから始まるのは、誇り、裏切り、そして忠誠をめぐる壮大なサーガ――WWEの歴史を塗り替える“ブラッドラインの物語”である。


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